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『白樺』 日本における西洋美術の導入と広がり 2025/9/2~11/9 茅ヶ崎市美術館

2025/08/08
神奈川県

展覧会チラシ(画像:岸田劉生『白樺』第10年3月号表紙、1919年、個人蔵)

岸田劉生『白樺 十週年記念号』第10年4月号表紙、木版多色・紙、1919年、茅ヶ崎市美術館蔵

岸田劉生『白樺』第10年11月号表紙、木版多色・紙、1919年、茅ヶ崎市美術館蔵

展示概要

『白樺』は、武者小路実篤(むしゃこうじさねあつ)や志賀直哉ら学習院同窓を中心に1910(明治43)年から1923(大正12)年まで刊行された雑誌です。彼ら自身の小説や批評を発表する場であると同時に、西洋美術を紹介する新たなメディアとしての役割も担っていました。
明治から大正にかけての日本は西洋から多様な文化や価値観・思想が流入し、印刷技術も飛躍的な発展を遂げた時代であり、多彩な雑誌が次々と生まれました。その中で『白樺』はレンブラント・ファン・レインやジョルジュ・ルオーといった西洋の画家や作品を図版や評論を通して紹介するだけでなく、彼らの芸術表現の背景にある精神性にも焦点を当てた点が大きな特徴と言えるでしょう。
本展では、小説家でありながら美術へも強い関心を抱き自身も絵筆を取っていた実篤と、『白樺』の表紙を多く手掛けた岸田劉生(りゅうせい)にそれぞれ焦点を当て、近代日本における西洋美術受容の一側面を探ります。また、白樺派が主催した西洋美術の展覧会や同時期に生まれた美術雑誌、文芸雑誌なども併せてご紹介いたします。雑誌というメディアによって共有された理念や価値観の広がりを、作品および関連資料を通じて当時の空気とともに感じていただければ幸いです。

開催情報

会 期:2025年9月2日(火)-11月9日(日)

休館日:月曜日(9月15日、10月13日、11月3日は開館)、9月16日(火)、10月14日(火)、11月4日(火)

開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)

観覧料:一般800円(700円) 大学生600円(500円) 市内在住65歳以上400円(300円)
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金

会 場:茅ヶ崎市美術館

「『白樺』 日本における西洋美術の導入と広がり」について詳しくはこちら

関連イベント情報

【ワークショップ1】手製本講座 雑誌『白樺』から知る本づくり

『白樺』と同じ製本方法である平綴じと、同じく冊子向きの製本である中綴じで二冊を製本します。

  • 講 師:植村 愛音(古本と手製本ヨンネ主宰)
  • 日 時:9月23日[火・祝] ①11:00ー13:00 ②14:30ー16:30
  • 会 場:当館2階アトリエ
  • 対 象:中学生以上
  • 料 金:1,000円
  • 定 員:各回16名
  • 申 込:事前申込制、先着順  ※9月2日[火]10時より電話(0467-88-1177)または美術館受付にて開館時間内にお申込みください。定員に達し次第、受け付けを終了します。

【ワークショップ2】カード織り体験 自分の手で織るしおり

『白樺』の表紙で用いられている模様をイメージした柄をカード織りで表現し、しおりを作ります。

  • 講 師:貫洞 彩(salvia カード織り講師)
  • 日 時:10月13日[月・祝] ①11:00ー13:00 ②14:30ー16:30
  • 会 場:当館2階アトリエ
  • 対 象:高校生以上
  • 料 金:2,000円
  • 定 員:各回8名
  • 申 込:事前申込制、先着順  ※9月2日[火]10時より電話(0467-88-1177)または美術館受付にて開館時間内にお申込みください。定員に達し次第、受け付けを終了します。

【講演会】 「『白樺』とその周辺 明治末年の雑誌文化にみる美術の広がり」

  • 講 師:松本和也(神奈川大学教授)
  • 日 時:11月2日[日]14:00ー15:00
  • 会 場:当館1階エントランスホール
  • 料 金:無料
  • 定 員:50名(申込不要/当日先着順)

ギャラリートーク

  • 日 時:9月6日[土]、10月26日[日]  各日14:00ー(30分程度)
  • 会 場:美術館展示室
  • 担 当:雲中(くもなか) あみ(本展担当学芸員)
  • 料 金:無料(要観覧券/事前申込不要)