最新展示・イベント情報

菅野陽 《月と子供》 1960年　茅ヶ崎市美術館蔵

菅野陽 《見える見える》 1958年　茅ヶ崎市美術館蔵

菅野陽 《あるくむれ》 1957年　茅ヶ崎市美術館蔵

展示概要

日本で銅版画に取り組む芸術家が急速に増加するのは、1950年代に入ってからです。材料や道具、学ぶ場が限られたなかで果敢に技法を取得し、独自の表現へと昇華させた銅版画家が多くいました。当館収蔵作家の中から、そうした銅版画界の黎明期に新しい表現を求めた菅野陽(すがの よう・1919-1995)と浜田知明(はまだ ちめい・1917-2018)を紹介します。
菅野は複雑な線と面を組み合わせた表現で「人体」に着目した作品を多く手がけるだけでなく、銅版画史の研究者としても知られる茅ヶ崎ゆかりの銅版画家です。一方、浜田は菅野よりも更に早く1950年の時点ですでに銅版画に本格的に着手し、自身の過酷な戦争体験を踏まえて発表した『初年兵哀歌』シリーズによって一躍注目されました。自分や社会への問いかけをユーモラスに表現した作品は当時から世界的に評価されています。
本展は手探り状態であった銅版画界全体に日が差し込む直前、まさに夜明け前に活動時期が重なる2人の軌跡を辿ります。段階的に意識が高まってゆく銅版画の盛り上がりと熱気をどうぞお愉しみください

開催情報

会　期：2025年12月13日(土)－2026年2月23日(月・祝)

休館日：月曜日（ただし2026年1月12日、2月23日は開館）、2025年12月29日(月)－2026年1月3日(土)、1月13日(火)

開館時間：10:00－17:00（入館は16:30まで）

観覧料：一般400円（300円） 大学生200円（100円） 市内在住65歳以上200円（150円）
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※（　）内は20名以上の団体料金

会　場：茅ヶ崎市美術館　　　展示室１

「菅野陽と浜田知明　銅版画の夜明け前」について詳しくはこちら

関連イベント情報

【講演会】「版が宿すひかりとかげ」
講師：水沢勉（美術史家・美術評論家）
日時：1月31日(土)　14:00ー15:00
会場：美術館エントランスホール
料金：無料
定員：50名（申込不要/当日先着順）

キュレータートーク
日時：12月21日(日)、1月17日(土)、2月14日(土)　 各日14:00ー(30分程度)
会場：展示室1
担当：小澤 由季（本展担当学芸員）
料金：無料（要観覧券/事前申込不要）

【館長トーク】
展示室１をツアー形式で巡ります。
講師：小川稔（茅ヶ崎市美術館 館長）
日時：1月10日(土)、2月21日(土)　各日14時～（30分程度）
会場：展示室１
料金：（要観覧券、申込不要）